シングルス

デニム職人として、シングルスの仕様を解説!!①

はい、ボーズソーイングです!

ここでは、ボーズソーイングが作るデニムウエア

シングルスの仕様について、何がどう通常とは違うのか?

お手製の比較用ジーンズと比べていきます!

※ジージャンも同じ仕様です。

大まかにポイントを挙げると、

  • 100年以上昔にジーンズの縫製で使われていた『本縫い折伏せ』を使用!
  • 縫い上げていく工程を一本針本縫いミシンに絞る!
  • リベットは一つ一つ人力で頭潰し!

今回はこの中の『本縫い折伏せ』について解説していきます。

解説とかいいから簡単に教えて!という方はコチラ

100年以上昔にジーンズの縫製で使われていた『本縫い折伏せ』を使用!

まず、シングルスの根幹ともいえる『本縫い折伏せ』について解説していきます。

『本縫い折伏せ』は現在、高級シャツの縫製によく使われ、丈夫で縫い目も美しく、肌にあたりがないため着心地が良いとされています。

その縫い方とは、縫い合わせる2枚の生地、片方の縫い代をもう片方で包んで縫い、包んだ部分を伏せて(倒して)、抑えのステッチを入れる事

言葉で説明されても、一体何のことだかよくわかりませんよね。

私も初めて聞いたときは???だらけでしたw

なのでこちらをご覧ください。↓↓↓↓

こんな風に 包んで 開いて 伏せて ステッチ を入れていきます。

『本縫い折伏せ』は1か所を仕上げるのに2つの工程が必要という事です。

この縫製方法がジーンズでも大体1910年(諸説あり)ぐらいまでお尻の部分を縫うのに使われていました。

左図、赤ラインの部分。

計3か所で使用。

ですが、押し寄せる効率化の波に乗り、時代と共に縫製方法も変わって行きます。これはジーンズのワークウエアとしての宿命とも言えるでしょう。

そこで登場するのが通称、巻きミシン。

これは、ミシンに針が2本または3本あり、同時にステッチを入れることが出来き、さらに生地をラッパというアタッチメントに通す事で半自動で生地が組まれて行くという優れもの。

ラッパとラッパに通した生地の図

こんな感じで 包んで 伏せた 状態で ステッチ も入れて行ってしまうんです!

つまり...

『本縫い折伏せ』だと2工程のところを巻きミシンなら1発で終わる!

それが3か所もあるという事です!!

当時、このミシンを初めて使った方は、きっと狂喜乱舞したことでしょうw

なにせ工程が半分になるんですから!

実はボーズソーイングの工房にも巻きミシンはあります。

でも使いません。今回は違うんです!そう違うんです!!

【シングルスについて】をお読みになった方は分かって頂けるかと思います。

↑↑↑↑(まだ読んでないよ!って方は、良かったら読んでみてください。)

さぁ見た目にどう違うのか

左がボーズソーイングの仕様、右が巻きミシン仕様。

全く違いますよね!

ボーズソーイング仕様の方は裏から見えるステッチが一本だけ!

これがジーンズ初期頃の縫製方法『本縫い折伏せ』です。

今回は職人目線でシングルスを世に送り出す根幹ともなった『本縫い折伏せ』について解説させて頂きました。

あえてこの手間のかかる『本縫い折伏せ』を使い、量産品では出ないであろう手仕事感を出すべく、さらに掘って行くことでシングルスが生まれました。

掘り進んだ先に待つのは

縫い上げていく工程を一本針本縫いミシンに絞る!

デニム職人として、シングルスの仕様を解説!!②に続く。

↑↑↑よろしかったら引き続きお読みください。

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